辻浩和先生の日本史概説(1)では新しい中世史像について学びます。
今年度は特に武士像の転換を中心的にとりあげています。
4月末には国立歴史民俗博物館の「中世武士団」展を見学し、
これまで自分が抱いていた武士のイメージと、展示で示された最新の武士像との違いについて
小レポートを作成しました。
ドラマや漫画の影響で、武士は残酷だとか忠誠心が強いというイメージを持っていたが、
武士が統治者としての自覚を持ちながら民衆支配にあたっていたり、
公務をさぼっていたりする様子に驚いたという感想が多く聞かれました。
5月の授業では武士と貴族の関係や幕府と朝廷の関わりを中心に、
武士のありようを国家的な視点からとらえ直し、学説の変化について学びました。
6月には、鎌倉における武士たちの様子を示した書籍を呼んで小レポートを書きました。
博物館の展示と重なる記述も多く、より具体的なイメージが広がったようです。
7月には、近年の戦国大名論についても学びます。
武士のとらえ方が大きく変わっていることを通して、
学問の進展について理解と関心を深めてもらえればいいなと思います。